ごあいさつ

近年、多くの人達がひそかに心の痛みや病を抱えながら生活しておられます。
しかし、忙しい私たちは隣人のすすり泣く声に耳を傾ける余裕がないのが現実です。

社会で一見元気に活躍しておられる人や、校庭で走り回っている学校の先生が、実はうつ病であったり、高齢の父親の重い口から、家にいる息子さんの心の病が語られたりします。悲しみのしみついた母親の背後に、やせ細った摂食障害の娘さんがそっと立っておられたりもします。パニック障害、神経症、不安症などの精神障害を示す言葉が耳に届くことも多くなりましたし、駅の人身事故のニュースも日常的になっております。思い起こせば、私自身も働き過ぎから神経不安症を体験したことがありますが、働き盛りの病の床で、心も疲れることを初めて知ることになりました。

きっかけや環境によって誰にでも起こりうるこれらの心の不調。
これまで、私たちはあまりにも心に意識を向けることが少なかったように思います。社会の働き方や、家庭や学校の教育にも、もう少し、心という要素を取り入れる姿勢があっても良いように思います。

人は心と身体の二重の生き物なのは誰でも知っており、小さい頃から、誰にでも、心躍る思いや、反対に、心が痛んだり、壊れそうになってとまどった経験はあるでしょう。

でも、心とは何なのか、はあまり考えたりしてこなかったように思います。学校でも、家庭でも心の健康の大切さや、どうしたら心が健康でいられるか、をあまり教えたり、しつけたりはしません。
「身体を鍛えましょう」「運動をしましょう」とは言いますが、「こころを鍛えましょう」「こころの運動をしましょう」とはあまり耳にしません。

身体を鍛えたり、運動をするとき、身体の筋肉や働きなどの知識が基盤になるように、こころのメカニズムや働きなどの基盤になる明確な知識がないからなのでしょうか。

個人的な話になりますが、数十年前、自分の心が壊れそうになった体験してから、たまたまアメリカの精神科医　ブライアン・Ｌ・ワイズ博士の書かれた「前世療法」を読み、大変興味を持ったことから、私もその精神療法を学びセラピストになったことで、多くの人の心に接する機会をいただいてきました。
また、誰もがエネルギーという目に見えない身体を持っていることや、その活動とこころの状態に深い関連性があることも体験上から知ることが出来ましたが、実は古くから、多くの先達がそういう研究をしており、今も新しい研究がなされていることも分かってきました。これは特異な才能ではなく、誰もが潜在的に持っている能力でもあります。

心の健康を保つなんらかの方法を、身体の健康を保つ方法と同じように考えたり、教えたり、実行したりすることができたら、きっと現在のように、心が壊れるまで無為でいることはないのではないか、と考えるとき、このたまたま、これまで個人的にやってきたことが何かのお役に立つのではないか、と思い当たりました。

一人一人の腕や足の長さ、筋肉の付き方の違いを見ないでも、健康を保つ方法を考えられるように、道徳や信仰や個人の精神構造などからの個々の人の違いを取り上げなくても、このエネルギー体をもっと知ることで、こころのあり方や、健康に保つ基本的なことを知り得るかも知れないと考えます。身体を考えるように、みんなに共通な心のメカニズムのレベルで心の健康を考えていく方法を見つけ、作り上げていくことが必要な時、きっとこのエネルギーという考え方に一つの突破口が存在する、と思うのです。

例えば、怒りや怖れや憎しみを長時間抱えることで、身体までもが痛んでいく、というようなことは、身体に現れる前に、しっかりエネルギー体に確認可能ですし、それを癒すことも出来るのです。他の心身相関の症状の多くに同じことが言えます。

この考え方と知識をみんなで分かち合い、役立てたいと考える仲間が集まって、この度、ＮＰＯを立ち上げることになりました。

生きていく上で、誰もが苦しみや痛みを体験することは避けられないかも知れません。でも、一人一人がなぜ生きているのか、なぜ、生を与えられたのか、自分の生きる目的を考え、知り、伴ってくる苦労や痛みにしっかり対峙し、意味を考えることで克服できると思います。この克服する心の力を増し、サポートするのが誰もが持っている心のエネルギーです。一人一人の心の奥に安らぎと歓びを持ち、心身とも健康で生きるためにはどうしたらいいか、をみんなで考え、実行し、学び、助け合えたらと思います。

心に悩みや痛みを抱えておられる仲間
手を差し伸べたいが、どうしたらいいかと迷っておられる人たち、
ご家族に苦しみを感じておられる方々、
心に関心を持たれておられる人たち、
どうぞ、よろしかったら、私たちのお仲間になってください。

ご連絡をお待ちしております。

NPO法人エネルギーヒーリング協会
初代理事長　安藤登美子